新世界お散歩日和


こんにちは。大阪阿倍野・町の着付け屋『桔梗』の山中さえこです。

毎年恒例の花散らしの雨ですね。入学シーズンも到来で、天気予報が変わるのを毎日祈っております。

さて、先日、気まぐれなお天気の合間に、古い友人と新世界界隈を普段着物でお散歩してまいりました。

天王寺で待ち合わせして、ウインドウショッピングを楽しんだ後、ぶらぶらと新世界へ。程よいお散歩でお腹の空き具合も良い頃合いになりましたので、ここでランチタイム。

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二人仲良くカレーオムライスをいただきました。

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友人の帯周り。春らしくピンク色で統一したコーディネート。帯留は七宝焼の未。私たちは今年、当たり年なのですよ。

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私の帯周り。日向ぼっこ猫の半幅帯。扇子の飾り玉にじゃれております。

その後、新今宮にオープンした『メガドンキ』に行き、再びウインドウショッピング。新世界に戻って、特製ジンジャーエールを頂き、別の友人も合流して解散となりました。

気持ち良く来た道を戻っていた私と友人でしたが、この後とんでもない悲劇が!

長年履いていたという友人のお気にいりの草履の天がはずれてしまったのです。慌てて近くのの百均まで走り、応急処置をして事なきを得ましたが、最後の最後で大変焦りました。

実は私も子供の入学式の時に同じアクシデントに遭遇したことがあります。消耗品ですから、お出かけ前のチェックは怠らないように気をつけないといけないですね。友人がその後、「失敗も大事やね」とつぶやいたのが、とても印象的でした。

本当に、経験しないとわからないことがたくさんあります。だから着物を着てみたいと思ってはいるのだけど億劫で、、、という人にはまず着て、そして出かけて欲しいな、と思います。

今、着物を着る機会があまりにも少なくて、着物を着る時には一切の失敗が許されないような、そんな風潮あって、なんだかとても悲しいです。これって裏返すと失敗が許されない場面でしかみんな着物を着なくなった、ただそれだけのことだと思うんです。

着物を着ていても失敗することは当然たくさんあります。普段着物でたくさん失敗を経験して、予防法や対処法を自然と身につけていけたら、着物を着るのはうんと楽しくなりますよ。

また、普段着物だからこそできる冒険もたくさんあります。この日の友人の半衿は桜の花びら柄の手ぬぐい。帯留はブローチでした。着物専用というわけではない色んな小物を着物に使ってみるのも普段着ならではの楽しみ。

失敗も冒険も「出来る」っていいな!

そんなことを再認識したとても充実した一日でした。

 


おしゃれとはちょっと不便なものである


こんにちは。大阪阿倍野・町の着付け屋『桔梗』の山中さえこです。

着物を着ていますと、たまに「不便でしょ?」と言われることがあります。

そりゃあ、まあタンクトップに短パンの時と同じというわけにはいきません。しかしそもそも着物を着る場面とタンクトップと短パンを着る場面が全く違うので比べようがないのです。たとえばフェミニンなワンピースにハイヒールの時とTシャツとジーンズにスニーカーの時が同じかと考えてもらえれば、普段、着物に袖を通す機会ない方にも理解していただけるのではないでしょうか?

もし山登りに誘われたとしたら、ワンピースにハイヒールで行く人はいないでしょう?私も着物では行きません。山登りには山登りにふさわしいファッションがありますから。

というわけでおしゃれ着としての着物が多少不便なのは当たり前のこと。

そういえば昔、テレビでよくファッションチェックをしていたタレントさんが、「おしゃれは我慢よ!寒いだの暑いだの言ってちゃダメ!」と言っていました。そこまで尖鋭的なつもりはないので、暑い寒いも言いつつゆるゆる着物を着ています。

そんな着物生活の第一歩のお手伝いができれば本望です。(^^)


ゆる着物生活 下着・長襦袢編(8/8)


はじめてご覧になる方は、ゆる着物生活 ~はじめに~ をお読みください。

その8 伊達締めはどこに巻く?

9_1画像のように二~三寸幅の薄い単帯を伊達締めといいますが、これは長襦袢や着物の胸元を固定するための「伊達」の帯です。一般の着姿では完全なる裏方で、表に出てくることはまずありません。

以前、着物のネットショップで働いていた時、この伊達締めをどこに使うかという話題になったことがあります。

・長襦袢と着物と二本使う派
・着物にのみ使う派
・長襦袢にのみ使う派

実に見事に三派にわかれたのでした。もちろん使い方はどれも正解ですよ。

以前の私は、着物のみに使う派でした。が、師匠の指導をうけ、長襦袢の回でも触れましたとおり、「長襦袢こそが大切」ということを知り、長襦袢のみ使う派に転向しました。

使う紐は少しでも少ないほうが楽、というのは通説で、その通りだと思いますが、伊達締めを二本使うほうがピシッと決まる、という人はそれでいいと思います。

問題のないほう、問題のないほう。楽なほうへ、楽なほうへ。そんな自分のベストを探すのがゆる着物の旅ですから。

となると、一本も使わない、という選択もアリでしょう。

実際、私の場合ですが、普段着でちょいとそこまでって時には、伊達締めは使いません。そんな時の強い味方がヘアピン。長襦袢の襟を止めておくだけで、思いの外着崩れを防ぎます。これ一本で長襦袢の胸紐までとっちゃうって人もいてるくらいですから。さすがにそこまでは不安でできない私ですが、ちらっと見えてもかわいらしいピンを探し中です。

画像の伊達締めは成人式の時に使った定番品。正絹の博多織。もう二十年選手ですが、まだまだバリバリの現役です。他、マジックテープのついたものや、シャーリングの入ったものなど、いろいろな種類のものがあります。

★さて、いよいよ着物を着ていきましょう!と、その前に、もう一度長襦袢の背中の皺をチェックして、襦袢の伊達締めの下部分をしっかりとひっぱっておいて下さいね!★


ゆる着物生活 下着・長襦袢編(7/8)


はじめてご覧になる方は、ゆる着物生活 ~はじめに~ をお読みください。

その7 やっとこ長襦袢

8_1やっとこ長襦袢です。着物は下準備に時間がかかるものですが、慣れてしまえばそう大変ではありません。楽しく過ごすための準備と思い、楽しみながら進みましょう!

さて、私の師匠はこう言い切りました。

「着崩れを防ぐには長襦袢をきちんと着ることが大事」、と。

ここは逃してはならないポイントです。実際、自己流で着ていたときと、着付けを教わってからとでは、長襦袢への力の入れ方(物理的な意味の力だけではなく)が大きくかわったような気がします。一番変ったといってもいいでしょう。

下に着るから見えないし~、とおろそかにしてるとあとでえらい目にあうということにようやく気がついたのです。

長襦袢の着付けしだいで上から着る着物をよくも見せるも見せないも(そして後で楽をするにも)ここが肝心要。

ポイントは、上半身の空気を抜くように体にぴったりと沿わせた着付けをすること。そうしておけば、着物は自然に長襦袢に沿ってくれます。

素材の話なら、おそらく正絹の長襦袢がもっとも着心地がよく、着崩れも少ないことは間違いないのですが、私のゆる着物生活では断然ポリエステルに軍配があがります。それはなんといっても洗濯機でジャブジャブ洗えるから。あと同じ理由と寒さ対策で、冬場はモスリンも使いよいです。

ポリエステルの長襦袢には普通の長襦袢と二部式襦袢のものがありますが、これはお好みで。ちなみに私は二部式長襦袢はほとんど持っていません。その代わり、筒袖半襦袢を多く持っています。これにはコットンや手ぬぐいの半衿をかけて遊んでみたり、長襦袢の袖だけ作って(または古い長襦袢の袖だけはずしたりして)変え袖をつけたり、自由に楽しんでいます。下はベンベルグの東スカートで、二部式襦袢風にできあがります。

ゆる着物生活 下着・長襦袢編その8 伊達締めはどこに巻く?へ


ゆる着物生活 下着・長襦袢編(6/8)


はじめてご覧になる方は、ゆる着物生活 ~はじめに~ をお読みください。

その6 補正の実践

よく痩せている人から、補正でバスタオルをぐるぐる巻かれてつらかった、というような話を聞きますが、補正はメリハリのないフラットな体型にするのが目的なので、痩せていても鉛筆のような体型なら、実はあまり必要ありません。ふんわりと凹凸をなくすだけで大丈夫です。

一般的な日本人の体型ならバスタオルをぐるぐる巻くほどのこともないと思います。具体的には、タオルを使って、ウエストと鎖骨の下に少しボリュームを持たせるようにしています。

タオルを自分の体に巻き付けて着物を着るのが大変なら、補正に関する便利グッズも色々売られていますので、それらを使っても良いし、自分で手作りすることもできます。作り方はそんなにむつかしくありません。タオルを適当にたたんで紐をつけるだけです。D1000036 D1000037

こんな感じです。着物の下に着けるので、ざくざく荒く縫った物で十分です。自分の体型にあわせたカスタマイズも簡単です。

手作りする場合の注意点は、必ず洗い晒しのタオルや晒を使うことです。画像の渦巻き柄のタオルガーゼの類のものを使う場合は、特に色落ちに気をつけて下さい。

着慣れてくると、自分に必要な補正、不必要な補正の加減がわかってきますので、補正もだんだんといいかげん(良い加減)になってきます。

最近、着物に体が沿うようになったのか、補正がいらない体になってきたような気がします。100%着物で暮らしているわけではないので、これはこれで困りものなのですが。

ゆる着物生活 下着・長襦袢編その7 やっとこ長襦袢へ